新和英大辞典第5版 メニュー 


1 見出し語
(1) 見出しの表記
 かな書きで五十音順に配列した. 配列の詳細は後出の (5) 以下に.
 外国の人名・地名に現れる v の音の表記には「ヴ」の文字を採用したが, 検索の便のために「ヴ」による表記を採らない見出しを重複して設けてあることも多い.

ヴィヴァルディ
Vivaldi, Antonio (1678-1741; イタリアのバイオリン奏者・作曲家).
ビバルディ
=ヴィヴァルディ.

 なお, 英語アルファベットの読みの表記について, 後出「英語アルファベットとかたかなの対応一覧」参照.

(2) 中国語圏および朝鮮半島の人名・地名
 現在, 日本で一般的に行われている表記のしかたにならった. つまり, 中国語圏の人名・地名については, 「ペキン」「シャンハイ」など一部の都市名を除いて, 漢字の音読みのひらがな表記を見出しとし, 朝鮮半島の人名・地名については, 原語での発音に近づけたかたかな表記を主たる見出しとした.

(3) 漢字表記
i) 漢字を当てることができる語については, 原則として, かな表記の次に 【 】 の中で漢字表記を示した.
ii) 常用漢字による表記を基本とし, 常用漢字だけでは表記しきれない語については非常用漢字も挙げた.

(4) 「作品名」の見出しの表記 (後記 (8) 参照)
「 」(かぎかっこ) にくるみ, かな書き・漢字表記の両方があるものは漢字表記のほうを見出しとした.

「ああ無情」
=「レ・ミゼラブル」.

(5) 配列
i) 清音, 濁音, 半濁音の順に.

ヒット 1 【野球】 a hit; ...
ビット 【電算】 a bit; ...
ピット 【自動車競走】 a pit.

ii) 促音, 拗音, および (かたかな表記で用いられる) 小さい母音字は直音の次に.

じゅつし 【術士】
じゅっし 【十指】

 i) は ii) に優先する.

しょうかき【消火器】
しようがき【仕様書き】

 「しょう」は「しよう」の次だが, まず i) により「が」(濁音) を含む見出しが後に回る.

iii) 音引き(ー)は直前のかなの母音に読み替えて置き場所を決定した.

ふうどう【風道】
ブードゥーきょう【ブードゥー教】
ふうとうかずら【風藤葛】

 「ブードゥー」は「ぶうどうう」と読み替え, 「ふうとうか…」の前に入ることとなる.

(6) 同音語の配列
 見出しの表記パターンにより 3 つに区分し, 漢字表記を伴うもの, ひらがな表記だけのもの, かたかな表記だけのものの順に配列した.

ジャンク1【戎克】 〔中国の舟〕 a junk.
ジャンク2 〔がらくた〕 junk.

 かたかな表記どうしだが, 漢字表記を伴う語が先になる.
 なお, 同一表記の見出しが続くときは, おのおのの見出しの右肩に通し番号を付した.
 それ単独での用法がない接辞・付属語は(前記の各区分において)自立語の次に配列した.

ごろ 【語呂】
-ごろ1 【-頃】
-ごろ2 =ごろつき.
ゴロ 【野球】

(7) 見出しの表記が同一の語の配列
 自立語どうしは基本的に名詞, 代名詞, 動詞, 形容詞・形容動詞, 副詞, 擬声語・擬態語, 接続詞, 感動詞, 句の順に配列することとしてある.

コンスタント1 【数】 〔定数〕
コンスタント2 〜な

 そして品詞ごとに順次, 以下の要領で区分して配列した.
i) 漢字表記を伴うものどうしで, 漢字の字数に違いがあるときは字数の少ないものから多いものへの順に.
ii) 漢字の字数が同一の場合は, まず 1 字めの画数の少ないものから多いものへの順に. 1 字めの画数が同一のときは 2 字めの画数による.
iii) 固有名詞(見出し自体が漢字を含む形で表記される「作品名」を含む)は普通名詞の次に.

こっか3【国家】 a state; a country; a nation; ...
「国家」 〔プラトン作の対話篇の 1 つ〕 The Republic.
こっか4【国歌】 a national anthem.

(8) 見出し語の範囲
 文学(広く著作一般を含む), 美術, クラシック・ポピュラーの楽曲, 映画・演劇などの作品のタイトルを見出し語として収録した(見出しの形式について前記 (4) 「作品名」の項参照).
 また, 日本の主だった国内法の名称を, 原則的に用例ではなく見出し語として扱った. 機関・団体の名称も同様である. (以上の各項目に関して 3 英語訳 (8) 参照.)
 なお, 本辞典は和英辞典としての性質上, 見出しを設ける規準は必ずしも国語辞典的に整理したものではなく, 用言の活用形, 複合語 (後出 2 本文 (5) 参照)や短い句などをも随時, 見出し語としてある. したがって, 読者は国語辞典的な引き方によって求める語句に到達できない場合でもあきらめず, かなり自由気ままな引き方をすることによって本辞典を活用されたい.





研究社Online Dictionary © Kenkyusha Co., Ltd. 2004.