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アカデメイア Akademeia
 
アテナイ (アテネ) 近郊にプラトンが創設した学園. 古代ギリシア期から 6 世紀に至るまで, 著名な思想家, 哲学者を輩出した.
 
 アテナイの北西郊外に英雄アカデモス (Akademos) の名にちなんでつけられた聖域アカデメイアがあり, 古くから公共体育場が設けられて一種の公園となっていた. プラトンは, この公共体育場をも利用する形で学園アカデメイアを創設した. その時期は前 387 年頃, プラトン 40 歳頃とみられ, 彼はその死まで学頭として教育と研究に携わった. 第 2 代学頭は彼の甥スペウシッポス (Speusippos, 前 400 頃-339) が継いだ. 学園の究極目標は哲学研究にあり, そのための予備学としての数学・天文学など純理論的学問がエウドクソス (Eudoxos, 前 408 頃-355 頃) 等により熱心に追究されたが, 他方で, 衰退に向かいつつあったギリシアの諸ポリスを救うための, 哲学的教養に基づく理想的政治家の養成が重要な実践的目的とされたことが注目される. 学園はその学問の傾向において, イデア論的形而上学から数学主義, さらに懐疑主義から折衷主義へと変わり, また異民族のアテナイ侵入による数度にわたる学問活動停止の期間があったが, 東ローマ皇帝ユスティニアヌス 1 世の勅令 (529) により活動を終えるまで 900 余年にわたり存続し, 古典期から古代末期にかけて, ギリシア・ローマ世界における学問研究の中心として大きな役割を果たした.
 
【文献】
廣川洋一 『プラトンの学園アカデメイア』 (岩波書店 1980).
H. Cherniss, The Riddle of the Early Academy (Berkeley 1945).
H. Herter, Platons Akademie (Bonn 21952).
(廣川洋一)



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