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アザムきょうだい アザム兄弟 Asam
 
南ドイツのバロック建築家. 父ハンス・ゲオルク (Hans Georg, 1649-1711) はフレスコ画家. 兄コスマス・ダミアン (Cosmas Damian, 1686. 9. 27/28-1739. 5. 10) はフレスコ画家でもあり, ベネディクトボイエルン (Benediktbeuern) に生まれ, ミュンヘンで没す. 弟エギット・クヴィリン (Egid Quirin, 1692. 9. 1-1750. 4. 29) は彫刻家および漆喰装飾家で, テーゲルンゼー (Tegernsee) に生まれ, マンハイム (Mannheim) で没した. 共にローマで学ぶ. 兄は三次元的な立体効果を生み出すイリュージョニズム (〔英〕 illusionism) を駆使したポッツォ風の天井画に強く影響され, 弟はベルニーニボロミーニバロック建築から多くを学んだ. 多くの共同制作を行い, ヴェルテンブルク (Weltenburg) のベネディクト会大修道院聖堂 (1716-35) や自費で建てたミュンヘンの自宅に隣接する聖ヨハン・ネポムク聖堂 (1733-40 年代) をはじめとする傑作を残している. 曲線, 曲面を多用した華麗な様式は, 南ドイツのバロック建築を代表するとともにロココ建築への移行を準備するものとなった. これらの共同制作のほかに, 兄の作品としてはヴァインガルテン (Weingarten) のベネディクト会大修道院聖堂の天井画 (1718-20) ほか多数のフレスコ画, 弟の作品としてはロール (Rohr) のアウグスチノ会修道院聖堂 (1717-23) やマンハイムのイエズス会聖堂天井フレスコ画 (1747-50) 等がある.
 
【文献】
キ人 25.
新潮美術辞典 17.
Bénézit 1: 287.
PLaP 1: 82.
Macmillan Encyclopedia of Architects, v. 1 (London 1982) 102-107.
(神吉敬三)



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